NVIDIA純利益139%増 クラウド4社のAI投資が後押し

NVIDIA純利益139%増、クラウド4社のAI投資が後押しした背景を表現した都市の風景。

NVIDIA、第1四半期決算で純利益139%増──過去最高益を生んだ“AIクラウド投資ブーム”とは

1.決算ハイライト

米半導体大手NVIDIA(エヌビディア)が5月20日(米国時間)に発表した2027会計年度第1四半期(2026年2〜4月)決算は、売上高816億ドル(前年同期比+85%)非GAAPベース純利益455億ドル(+139%)と、いずれも四半期ベースで過去最高を更新しました。利益率も非GAAP粗利率75.0%へ上昇し、高収益体質をさらに強めています。

2.伸びをけん引したデータセンター事業

  • データセンター売上:752億ドル(+92%)
  • データセンター全体の46%がハイパースケーラー(巨大クラウド)向け
  • 新GPU「Blackwell」やネットワーキング製品の需要が引き続き逼迫

同社は今回からセグメントを再編し、「ハイパースケール」と「ACIE(AIクラウド・産業・エンタープライズ)」に分けて開示しました。中でもハイパースケール向けは380億ドルと突出した規模で、クラウド各社のAI向け投資が利益成長の原動力となっています。

3.クラウド大手4社の“AI投資ラッシュ”

Amazon Web Services(AWS)、Microsoft Azure、Google Cloud、Meta Platformsという“ビッグ4”は、生成AIサービスの拡大を背景に、年間およそ3,500億ドル規模の設備投資を実施中です。データセンターの新設だけでなく、GPUクラスタや高速ネットワーク、電力・冷却インフラへの支出が膨らみ、結果としてNVIDIAのGPU・DPU・スイッチ製品への需要が急増しました。

4.株主還元と財務健全性

キャッシュ創出力の高まりを受けて、同社は自社株買い枠を800億ドル増額。加えて四半期配当を0.25ドルへ25倍に引き上げるなど、株主還元を大幅に強化しています。営業キャッシュフローは503億ドルと前年の約1.8倍に拡大し、潤沢な手元資金が次期製品への研究開発やM&A余力を支えます。

5.まとめ:AIインフラ拡張の“中心に立つ”NVIDIA

AIモデルの大規模化とエンタープライズ導入が進む現在、クラウド4社の巨額投資は“AIファクトリー”構築競争へと発展しています。「GPU+高速インターコネクト+ソフトウェアスタック」をワンストップで提供できるNVIDIAは、その中心的サプライヤーとして圧倒的地位を確立しました。第1四半期の数字は、その追い風がまだ途上にあることを示しています。