スペースX「スターシップV3」Flight 12試験、宇宙到達と模擬衛星放出に成功!
アメリカ・テキサス州ボカチカ(スターベース)で現地時間2026年5月22日18時30分、スペースXは最新版の大型ロケット「スターシップV3」の12回目となる統合飛行試験(Flight 12)を実施しました。機体は上段「Ship 39」と下段ブースター「Super Heavy」で構成され、打ち上げから約2分20秒後にホットステージ分離。その後、Ship 39は宇宙空間へ到達し、20基のダミーStarlink衛星と2基のプロトタイプ衛星を次々と放出することに成功しました。
今回のミッションのポイント
- 初の「バージョン3」機体…機体構造・熱保護タイル・推進系を全面刷新。重量は増したものの再使用性とペイロード能力を向上。
- 模擬衛星22基を放出…「ペッツディスペンサー」式ハッチから17分間で衛星を放出。うち2基は船体を撮影し耐熱タイルを点検する試験用。
- ブースターは海上着水…Super Heavyは帰還用ブーストバック燃焼に失敗しメキシコ湾へ制御落下。回収は行わず安全海域に着水させる計画でした。
- 課題も確認…上段の6基ラプターエンジンのうち1基が上昇中に停止。予定していた軌道内再点火テストはキャンセルされました。
スターシップV3がもたらす意義
スターシップは、NASAの有人月面計画「アルテミス」での月着陸船や、将来の火星輸送船に選定されている鍵となるロケットです。V3では船体背面にドッキング兼推進剤転送ポートを新設し、複数機による宇宙補給を前提にした設計へ進化しました。今回の試験成功により、スペースXは次のステップとして軌道投入・軌道上再給油・無人月面着陸といった実証へ弾みを付けた形です。
今後のスケジュール
- 2026年後半:Flight 13〜14で軌道投入と再点火を目指す。
- 2027年:軌道上推進剤転送試験を実施予定。
- 2028年:NASAアルテミス4向け無人月面着陸実証を計画。
イーロン・マスクCEOはX(旧Twitter)で「人類にとってのゴールを決めた歴史的な一歩だ」とコメント。 今回の成果はまだ通過点ですが、巨大ロケットの実用化に向けて確かな前進を示したと言えるでしょう。今後もスターシップの動向から目が離せません!
