日経平均株価、史上初の6万5,000円台に到達
2026年5月25日、日経平均株価は取引時間中に6万5,000円を突破し、終値でも史上初となる6万5,000円超えを記録しました。これは前週末比でおよそ2.9%高に相当し、日本株が年初から続けてきたラリーが新たな節目を迎えた形です。
急伸の背景にある3つの要因
- 米イラン戦闘終結への期待
– トランプ米大統領は5月23日に「数日以内に正式な合意に達する」と語り、市場は実質的な停戦入りを織り込みつつあります。中東リスクの後退がエネルギー価格の下押しにつながり、製造業コストが高い日本企業の収益改善期待を後押ししました。 - 原油安と円安
– 米イラン緊張緩和観測を受け、WTI原油先物は1バレル=65ドル台へ急落。エネルギー輸入国である日本には追い風となり、同時にドル高・円安が輸出企業の業績見通しを押し上げました。 - 半導体・AI関連株の牽引
– 米国ナスダックでAI関連の強い業績予想が続くなか、東京市場でも同セクターに資金が流入。指数寄与度の高い大手電機・半導体株が全体をけん引しました。
アメリカ市場から見る日本株の魅力
米系ファンドの間では、「円で買えるテクノロジー銘柄」としての日経平均採用企業に注目が集まっています。ドル換算ベースで見ても日経平均は依然2010年代高値比で割安との声があり、米国投資家の資金流入が続いています。「エネルギーコストの低下」と「停戦後の世界的リスクオン」が同時に進めば、海外勢の買い越しが続くとの指摘が多いのが現状です。
7万円台は視野に入るのか
足元の勢いから「次の節目は7万円」との声も聞かれますが、専門家の間では以下の点がカギになると見られています。
- 停戦合意の正式署名とホルムズ海峡の完全再開
- 米国長期金利の再上昇リスク
- 中国・欧州経済指標の回復ペース
停戦が正式に成立し、中東発のインフレ圧力がさらに緩和すれば、TOPIXやジャスダックにも資金が広がり指数全体を押し上げる可能性があります。一方で、米国のインフレ再燃やFRBの追加利上げ観測が浮上すれば、リスク資産から資金が逃げやすい点には注意が必要です。
投資家が押さえておきたいポイント
米国に主軸を置く筆者が見る限り、
- 「停戦ニュースのヘッドライン」が当面のボラティリティを左右
- 原油価格とドル円の相関をチェックし、コストメリットの変化を素早く捉える
- 半導体・AI関連の決算シーズンで見通しがブレた場合の調整リスクを意識
市場が好材料を織り込み切った後は、ポジションの偏りが調整を呼び込みやすくなります。短期的な値幅取りだけでなく、中長期でのリバランス戦略を検討することをおすすめします。
まとめ
日経平均が史上初の6万5,000円台に乗せた背景には、米イラン戦闘終結への期待という地政学的な安心感と、原油安・円安というマクロ要因が重なりました。これに加え、米国発のAI投資ブームが日本株にも波及することで、上昇のエンジンが複数同時に稼働している状態です。7万円の大台も夢物語ではありませんが、停戦交渉の行方と米金利動向には引き続き目を光らせたいところです。
